恥ずかしいけど、泣ける。

何かを失った痛みを感じて苦しくて、
読んでいて自然としくしくと痛みを感じて泣いてしまった。
しまって忘れていた辛さを思い出して、
今かえることができないものを感じてしまったからかな。

角川文庫 管 啓二郎訳 P43
もしもだれかが、何百万何千万とある星の中でたったひとつの星にある一本だけの花を愛しているなら、その人は星たちを見つめるだけでしあわせになれるんだ。その人はこう考えるんだよ。『おれの花はこのどこかにあるんだな・・・』って。

恋ごころが愛になるとき、
距離、時間、行動や言動が、もうすっごいちいさなことになる。

遠くにいても、この自分のいる場所の続きの空が、
きっとあの人がいたあの場所をも覆っていると感じるとき、

秋の香りを風に感じて、
異国で泣きあったけんかの後の散歩を思いかえすとき、
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ご飯のたける香りに、
あのときの笑いがひそんでいたとき、

あのひとは、ここにいなくても、
ここでぶんぶくれていなくても、
ここでご飯をまっていなくても、
ここでわらっていなくても、
あの星にいた、あの人がいる。
あの星があの人だ。

この砂漠も、あの星と同じく素晴らしい。
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P146「それでさ……それだけ……

ね。