名古屋オフライン2026年の幕開けは、渡辺祐真さんをゲストに招いた『古今和歌集』でした。うららかな一月の土曜日。三連休の初日ということもあり、遠方よりお越し頂いた方も多く、新年会にふさわしい賑わいを見せました。会場の飾り付けも新春の気分を盛り上げます。 今回は、課題本に絡めて、参加者の皆さんに短歌を作ってもらう企画を行いました。早めに会場に入られた皆さんがペンを片手に、指を折り折り、紙とにらめっこする姿が微笑ましかったです。
「初めて短歌を作ったけれど、なかなか面白い!」
なんて声も聞こえてきて、皆さんが楽しんで取り組まれている様子が伝わってきました。短歌を壁に飾り付けたら、いよいよスケザネさんのレクチャー、スタートです。
レクチャーは『古今和歌集』の勅撰和歌集としての位置付けから始まり、『万葉集』『新古今和歌集』との比較についても詳しく説明していただきました。
『万葉集』の時代は、山野に出かけ、直に見て、それを自分達の言葉で伝えられることに感動していた「見る」時代。『古今和歌集』になると、美しく整備された都から貴族達は出かけなくなり、直に見ることが減り、「思う」時代になった。『新古今和歌集』になると、それは「無し」の時代になるのだそうです。興味深いですね。
また、『万葉集』では、詠まれる対象と言葉(技巧)において、対象の比重が大きく。『古今和歌集』では、その2つは上手くバランスが取れ、『新古今和歌集』になると言葉の割合が大きくなるのだそう。なるほど、そういう視点でこの三集を読み比べると面白そうです。 言葉の意義については、仮名序を用いて説明されていました。きまりに則った言葉は、天地を動かし、鬼神や猛き武士といった普通では思いを伝えることが難しい物にも届くのだ、と。そんな中、猛き武士をヤンキーに例えたり、奥様に高級美顔器をプレゼントしたのに言葉が足らずに怒られた、なんてエピソードも交えたりと、面白い話が次々と飛び出し、会場からは笑いが湧き起こりました。
また、和歌の読み方についてのアドバイスも。本来、和歌は歌会で詠まれたものを耳で聴く物。だから、是非、声に出して読んで欲しい。そうすることで、時間が流れるのだそうです。時間をかけて読むことで、より言葉からイメージを膨らませ楽しむことができる。もし、声に出して読めない時は、下の句を手で隠しながら読むとよいそうです。
スケザネさん独自の視点で、分かりやすく、聴く人の心を引き込んで捕えてしまう素晴らしいレクチャーでした。45分がなんともあっと言う間で驚きました。
レクチャー終了後は、いよいよ読書会です。アイスブレイクに行ったカルタとりでは、古今和歌集に収録された百人一首の和歌をカルタにして、サポーターの読み上げで取りました。
「カルタなんて、久しぶりだなあ」と、カルタに興じる参加者の皆さん。取った札はお土産にお持ち帰りいただきました。
読み終わった時、机には、まだ1枚の札が。
新春を感じさせる、サポーターの粋な図らいでした。
読書会中、スケザネさんは各テーブルを回り、参加者の質問に答えてくれました。身近でお話しすると、さらに熱のこもった話しぶりで聞き入ってしまいます。
読書会の最後は、青猫恒例のマスターの1曲。
今回は、深町純、アルバム「夏」より、「鮎」。
流れるようなピアノの調べが心地よい1曲でした。
そして、次回課題本、中井久夫著『こんなとき 私はどうしてきたか』の紹介では、スケザネさんと中井久夫先生との意外な関係が。なんと、スケザネさんは、中井久夫先生についての連載をスタートさせたばかりだとか。すごい偶然ですね。
その後は懇親会へ。今回は、遠征で来られた方が多く、普段の名古屋オフラインでお会いできない方と顔を合わせてお話しできる、またとない機会。自然と話しも弾みます。ここでも、テーブルからテーブルへと移動され、参加者の皆さんと打ち解けて話しをされるスケザネさん。気さくでユーモアたっぷりで、本当に素敵な方でした。
次回、スケザネさんをお迎えしての名古屋オフラインは3月です。その前の2月定例会も併せて、奮ってご参加ください。また皆様にお会いできることを、サポ一同、心待ちにしております。
https://nekomachi-club.com/events/4935de84f0ea
https://nekomachi-club.com/events/da1982ffc1d0
文責:ろみ
写真:名古屋オフラインサポーター



