こんにちは。
本イベントの開催についてレポートします。
https://nekomachi-club.com/events/3cdaf7f8a4ab
今回の課題本は
・カズオ・イシグロ『遠い山なみの光』
・辻田真佐憲『「あの戦争」は何だったのか』
開催場所は
いつもお世話になっている「ビストロ酒場YUZU cafe&bar 北浜本店」さん
関西オフライン読書会は課題本形式、課題本を読めばどなたでも参加OK!
ただし一つ、参加にはルールがあります。「人の意見を否定しない」です。猫町俱楽部読書会ではこのルールを大切にしています。
どんな意見も感想も自由に感じたまま思ったことを話しましょう。
他の参加者と意見交換をすることで、一人では気づかない新たな視点や考え方を発見することができます。
課題本形式なので自分では選ばない本を読むきっかけにもなります。
一人では読み切れない難しい本も読書会に参加することで読了できます。
読書会の魅力は本について語り合えるだけではなく、本について語り合えばそこから新たな交流、繋がりを生み出すところも魅力です。
同じ本を読んで大いに語らいましょう!
今回の読書会ではどのような感想や意見が出たのでしょうか...
『遠い山なみの光』
・当時の時代の考えの違いをすごく感じる。
・戦後の時代の移り変わりでの価値観の違いや男女の考えの違いに、登場人物それぞれにずれがある。
・登場人物で女性が生き生きとしていて希望を感じさせる部分がある。特にうどん屋の藤原さんがよい。
・色々な謎が多く残ったし、そこを妄想するのが楽しかった。
・色々な伏線があるが、最後まで明確にはかかれていないので色々な解釈ができる。
・映画の解釈は違和感があった。
・余白が多く自由に解釈できる余地が多かったので、だから映画のような解釈も出来た。
・20代のころにこの完成度の高い作品を書いたというのがすごい。
『「あの戦争」は何だったのか』
・歴史的な出来事を、現時点から見て解釈するという営みを行なっているというのが新鮮だった。
・歴史的な出来事を一定の物語や解釈なしに、ありのままで捉えるというのはそもそもできないというのが意外だった。
・指導者の不在があの戦争を招いてしまった(ナチスのように悪役を押し付けることのできる存在がいない)ことがより今の日本であの戦争を解釈することを難しくしてしまっているように感じる。
・「小さく否定し大きく肯定する」とはどういうことだろう。
・著者の指摘どおり、現時点での解釈を示す必要はあろうがやはりその難しさも感じる。65点くらいを目指すというのはなるほどと思った。
・日本の過ちを糾弾することや無条件に称賛することのいずれでもなく、過ちを認めながらもそこに潜んでいた正しさの可能性を掘り起こす、近現代史全体の文脈のなかで捉え直す、「65点の歴史観」という考えが新しい。
・あの戦争そのものが正しいのか間違っていたのかではなく、なぜそのような判断が行われたのかという視点から語られている点が良かった。
・右派、左派どちらよりでもなく中立の立場で書かれてある点が良い。
・複雑に官僚化された組織構造や、民衆・メディアも戦争を煽り支える側面があった点など、多角的な視点で背景を探っているところに新たな発見があった。
・当時の外交ルートや各国の展示の記述が初めて知った内容で興味深い。
・近現代史に興味を持ったし、改めて学びたいと思った。
今回の課題本は戦争をテーマ、背景にしていることもあり少し難しい回であったようですね。
ただ、本や読書会を通じて普段話題にし辛い事についても考え語ることができた良い機会になったのではないでしょうか。
さて、読書会後は恒例のベストドレッサーの発表です。
今回のドレスコードは「ハロウィン」
関西オフライン読書会では毎回ドレスコードがありますが
ドレスコードといっても難しく考えずに着るもの、アクセサリーや小物など、自由な発想でOK!
読書会前の自己紹介で各自のドレスコードのエピソードを聞くのも楽しい時間ですよ。
参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
次回の開催は、2025年11月22日(土)16:40 〜
https://nekomachi-club.com/events/227ffe5c0e01
課題本
岸政彦、柴崎友香『大阪』(河出文庫)
課題映画
『ワン・バトル・アフター・アナザー』
会場
ビストロ酒場YUZU cafe&bar 北浜本店
ドレスコード
「大阪」
初参加、一般参加、久しぶりの参加も方の大歓迎です!
沢山の参加お待ちしております。

2025/11/01 10:00



