クリスマスフェス2020、DAY2、12/20(日)13:00〜16:30

ゲスト:高橋芳朗『ディス・イズ・アメリカ「トランプ時代」のポップミュージック』

This is 藝術部の開催レポートです!

参加者41名、ゲストに著者である高橋芳朗さん、with スモール出版の三浦さん。

前半は6,7名ずつ6つのグループに別れて読書会、後半はゲストの高橋芳朗さんトークショーが行われました。


読書会の6つのグループ名は課題本に登場した曲名です。

【Alright】【Brave】【Glory】【Praying】【Rainbow】【Roar】

どの曲も素晴らしいですが、特にケンドリック・ラマーのAlrightを気に入る人が多かったと思います。Black Lives Matter運動のアンセムと言える曲です。



「アメリカは嫌いだったけど、この本を読んで曲を聴いて、少し好きになった。なんて熱いんだ」
読書会で最初にお聞きした感想です。そうです!この課題本に出てくるミュージシャンと曲がものすごく熱い!アメリカ社会の根深い人種差別や社会問題と正面から向き合い、それを歌詞で強烈に表現している。黒人差別、LGBTQ、フェミニズム、銃規制など、それらの問題と真っ向から闘うミュージシャンたち。中でもケンドリック・ラマー、ビヨンセ 、アリアナ・グランデ、チャイルディッシュ・ガンビーノは圧倒的に凄い。



「私が嫌いだったのはアメリカの白人社会で、オレが正義だ的な面、黒人女性歌手が活躍するアメリカは好きになった」

「政治的発言が歌詞にあるのは知っていたけど、ここまでとは思ってなかった。本気度が伝わってきた」

「曲名は知っていたけど、曲の背景は知らなかった。Black Lives Matterと公民権運動のつながり、黒人差別の歴史が根深い」

「Strange Fruitがショッキングすぎる、これほど重くつらい歌詞があったとは」

など、課題本に劣らず熱い感想が飛び交う読書会でした。


読書会中にゲストの高橋芳朗さんに各グループを回っていただき、いろいろ質問させていただきました。

Q「この本にレディー・ガガの曲がないのはなぜですか?」

A「この5年くらいミュージシャンとしての質は低下している。アクティビストとしては活躍している」


Q「他の国も政治的メッセージが多いですか?」
A「国によるが、フランスは割とコアな政治的メッセージが含まれている」


Q「これから何を聴いたらいいですか?」

A「サブスクで今流行のプレイリストを聴いてみては」


後半、高橋芳朗さんトークショーでは、高橋さん選曲のプレイリストを作成していただき、その曲を紹介していただきました。


1曲目に紹介されたのはカーディ・BのWAP、○○○に関する曲、2020年を代表する曲。

保守派からはなんて下品な曲と批判され、リベラル派からはこれは女性の開放の曲であり、フェミニズム、女性のエンパワメントソングだと賞賛された。

ラッパーのスヌープドッグからも女性がいかがなものかと批判されて、また脚光を浴びた。男性ラッパーが女性ラッパーを軽視している。(課題本にあったカーディ・BのMoneyと同じく、ミュージックビデオすごいです)



高橋さんが絶賛されていたのがアリアナ・グランデのpositons。

ラブソングに見えて、歌詞を読むと女性の地位向上を訴える曲。大統領選挙投票日も計算してリリースしたタイミングも完璧。


最後の質問コーナーでは、参加者の皆様からのたくさんの質問に答えていただきました。

Q「アメリカ人は歌詞をきちんと聞いていますか?」

A「聞いていないと思う。かなり微妙だと思う。Geniusなど歌詞検索サイトで調べる人も多い。ネイティブも実際かなりわかっていない」


Q「TBSラジオの『生活は踊る』や『金曜ボイスログ』の選曲を毎日楽しみに聴いています。例えば雨の日にはロックステディーなど気分が明るくなる曲を選ばれているような気がするのですが、当日に選曲を変更することもあるのでしょうか?」

A「バンバン変えてる。その日の出来事やその週の出来事や天気をできるだけ反映するようにしている。そこはかなりこだわり持ってやっている。元の選曲リストは一週間前には提出している」


またいろいろ聴いてみたくなるトークショーに、たくさんの質問にも全てお答えいただき、ゲストの高橋芳朗さん、本当にありがとうごさいました!!


読書会にご参加いただいた皆様、熱い課題本に盛り上がる読書会となり、大変有意義なクリスマスフェスを楽しめましたね!


最後にみんなで記念撮影(課題本が何となくクリスマスぽい?)。

そして次回、1月藝術部の課題本は二冊あり、その内の一冊がまたも高橋さん!
2021年1月20日(水)
高橋芳朗『生活が踊る歌』

こちらもぜひ読んで聴いて(踊って?)ご参加ください!
2021年も猫町倶楽部オンライン読書会を楽しみましょう!!

(文・写真:This is いっとく)


●12/31(木)追記
読書会中に高橋さんから1つ質問がありましたが、お答えする時間がなかったので、ここで参加者からの回答を記載します。

高橋さんからの質問
「この本を読んだことがきっかけで、好きになった曲やアーティストがあれば教えてください」

【好きになった曲やアーティスト】
・ケンドリック・ラマー Alright
・ケンドリック・ラマー i
・ケンドリック・ラマー The Blacker the Berry
・ケンドリック・ラマー Mortal Man
・ケイシー・マスグレイヴス Follow Your Arrow
・ケイシー・マスグレイヴス High Horse
・アリアナ・グランデ thank u, next
・アリアナ・グランデ Somewhere Over the Rainbow (Live From Manchester)
・サラ・バリレス Brave
・サム・スミス Lay Me Down
・コモン & ジョン・レジェンド Glory
・ブルース・スプリングスティーン American Skin
・ロバート・グラスパー I'm Dying of Thirst
・グリーン・デイ American Idiot
・ア・トライブ・コールド・クエスト We the People
・ヤング・ジージー feat. ジェイ Z My President Is Black
・カミラ・カベロ Havana
・リル・ナズ・X Old Town Road
・マドンナ God Control
・リゾ juice
・Run D.M.C Walk This Way
・ディクシー・チックス Not ready to Make Nice
【回答された方々のコメント】
「ケンドリック・ラマーを知ることができて、高橋さんに感謝してます。ケンドリック・ラマーの曲はどれも美しくて、感動しました。特に i と Alright , The Blacker the Berry」
「一番おおっと思ったのが、Kendrick Lamar:Alright、洗練されたサウンドでありながら強いメッセージ性とMVで、これまでヒップホップには距離を感じていましたがイメージが変わりました」
「プレイリストの中ではケンドリックラマーの「Alright」が一番好きです。サビのキャッチーなメロディを聞いて、詩のメッセージ性も相まってみんなで集まって歌いたくなる気持ちが分かる気がしました」
「マドンナのGod Control。こんな表現ってあり⁉︎と色々と衝撃的でした」
「元々ラテン系の音楽が好きということもあり、Camila Cabelloの "Havana" が気に入りました」
「Green DayのAmerican Idiotは一度聴いただけで耳にすっかり残ってしまいました。ジョジョのスタンドでしか知らなかったけどこんな歌歌ってるんだ!夏の青空の下ドライブしているような軽快かつ爽やかな曲なのに歌詞めっちゃ過激なのが好きです😁後サム・スミスの(曲名忘れた)、性的指向に関係なく全ての人が結婚式を挙げられるように、というpvと歌声がすごく優しくて好きです。女性たちの男尊女卑に立ち向かう歌は、どれも歌詞がただただカッケー!痛快!で好きです!」
 「Kacey Musgraves - High Horse「はあぁぁ〜ほ〜す」の「はあぁぁ〜」がたまらん!Kendrick Lamar - Alright we gon’ be alright のフレーズがリピートしたくなる。Ariana Grande - Somewhere Over the Rainbow (Live From Manchester) このライブバージョンが最も心に響く。最初聴いた時、泣きそうになった。Ariana Grande - thank u, next 冒頭と her name is Ari のところが心地よい響き」

【好きになったアーティスト】
・ケンドリック・ラマー
・アリアナ・グランデ
・テイラー・スフィフト
・リゾ
【回答された方々のコメント】
「ケンドリックラマーは最高によかったです!!この本に出会わなければ知ることがなかったか、もっと先になっていたので、本当によかったです!!」
「私は普段からボーカルの声質とリズム感で曲を選びがちなのですが、本の中ではAriana Grandeが一番好みの声と曲調だった。この本をきっかけに興味を持って聞いてみようと思ったのはTaylor Swift」
「リゾがめっちゃ好きになりました!トークショーで紹介された「VOTE」のドレスを着たリゾも最高にかっこいい!」


●おまけ、読書会準備(いっとく)
読書会の準備として、課題本の要点を5つずつまとめたものです。(課題本を読み、ほぼ全曲初めて聞いて、私が主要だと思ったものです)

【主要な問題点5つ】
・同性愛嫌悪(LGBTQ)
・黒人差別
・男女不平等
・銃社会
・グラミー賞

【主要なミュージシャン5人】
・ケンドリック・ラマー p28-37, 46-66, 126
・ビヨンセ p100-113, 168-173
・アリアナ・グランデ p136-153
・チャイルディッシュ・ガンビーノ p154-157
・ビリー・アイリッシュ p216-218, 228-237

【主要な曲5つ】
・Common, John Legend - Glory (2014) p23
・Kendrick Lamar - Alright (2015) p65
・Beyonce - Formation (2016) p100
・Ariana Grande - Somewhere Over the Rainbow (Live From Manchester) (2017) p147
・Childish Gambino - This Is America (2018) p155

【主要なミュージックビデオ5つ】
・Kendrick Lamar - Alright (2015) p65
・Beyonce - Formation (2016) p100
・Childish Gambino - This Is America (2018) p155
・Taylor Swift - You Need To Calm Down (2019) p185
・Billie Eilish - all the good girls go to hell (2019) p235

【ショッキングな曲5つ】
・Bruce Springsteen - American Skin (41 Shots) (2014) p38
・Bob Dylan - The Death of Emmett Till (1962) p43
・Robert Glasper - I’m Dying of Thirst (2015) p53
・Billie Holiday - Strange Fruit (1939) p114
・Madonna - God Control (2019) p200