まだまだ暑い日が続きますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。洋書読書会では、7月までの選書者・柴田元幸先生からバトンタッチをし、8月からさえぼう先生こと北村紗衣先生に選書をして頂いています。
    本日は、さえぼう先生より頂いた今後の課題本のラインナップをご紹介します。

8月    Matthew Johnstone, Living with a Black Dog
9月 Chinua Achebe, The Sacrificial Egg
10月 Oscar Wilde, The Canterville Ghost
11月 Arthur Conan Doyle, The Adventure of the Copper Beeches
12月 O. Henry, The Gift of the Magi
1月 James Joyce, The Dead
2月 Tennessee Williams, Lord Byron’s Love Letter
3月 Lady Augusta Gregory, The Rising of the Moon
4月 Willa Cather, Paul’s Case
5月 Sarah Orne Jewett, Martha’s Lady
6月 Toni Morrison, Recitatif
7月 Charlotte Perkins Gilman, The Yellow Wallpaper


    改めて眺めてみると、オスカー・ワイルド、コナン・ドイル、O・ヘンリー、テネシー・ウィリアムズ、と有名作家の名前が目を惹きます。一方で、初めて目にする作家も多く、どんなジャンルなのか興味をそそられます。
    どの作品も面白そうですが、まずは直近の幾つかを詳しく紹介しますね。

9月    Chinua Achebe, The Sacrificial Egg

スクリーンショット 2025-08-27 042952.png 142.42 KBナイジェリアの作家、チヌア・アチェベによるイボ人 (Ìgbo)の物語。「イボ人は黒人系の単一民族としては最大規模のグループの1つで、ナイジェリアの総人口の約20%を占める。」らしいです。
私は、この作家さんの名前を聞くのは初めてだったのですが、猫町主宰のタツヤさんが帯を書かれたという『崩れゆく絆』の作者でもあるんですね。こちらも気になるところです。
課題作品は、インターネット上でPDFで読むことができます。4ページ程度なので読みやすそうです。
https://www.theatlantic.com/magazine/archive/1959/04/the-sacrificial-egg/306021/

10月 Oscar Wilde, The Canterville Ghost

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『ドリアン・グレイの肖像』の作者のオスカー・ワイルドの短編です。オスカー・ワイルドと言えば、以前    "The Happy Prince" が課題本になりましたね。とても読みやすい文体だったので、この作品も読みやすいのではないか、と期待しています。長さも19ページ程度とちょうど良い感じです。

11月 Arthur Conan Doyle, The Adventure of the Copper Beeches
スクリーンショット 2025-08-27 040645.png 315.66 KB    コナン•ドイルと言えば、シャーロック・ホームズ。この短編も、もちろん主役はあの名探偵。一度は原文でシャーロック・ホームズを読んでみたいと思われていた方も多いのではないでしょうか。かく言う私もその一人。とっても楽しみです。長さは、40ページくらいでしょうか。

12月 O. Henry, The Gift of the Magi
スクリーンショット 2025-08-27 042632.png 663.51 KBO・ヘンリーの中でも、超有名な作品ですね。邦題は、『賢者の贈り物』。既にストーリーをご存知の方も多いのではないでしょうか。クリスマスシーズンにぴったりな物語です。10ページ程度。

   
10・11・12月の課題本は、いずれもインターネット上で無料で読むことができます。
The Canterville Ghost
The Strand Magazine/Volume 3/The Adventure of the Copper Beeches - Wikisource, the free online library
The Gift of the Magi 
Kindleでも100〜200円くらいでダウンロード可能ですので、読めるか不安、という方は是非試し読みしてみてください。「あ、これなら読めそう」って作品があるかも。
    洋書読書会のテーブルで、皆様とお会いできる事を楽しみにしております。

【洋書読書会について】
■読書会自体は日本語で行います。
■どのくらいのレベルから参加していいの?
高卒相当まで英語を学び、その後は英語に密に触れる機会はなかったけれど、これを機に努力して主に大人向けの小説などを英語の原書で読了してみたいという意欲のある方であれば大歓迎です。またこの読書会の目的は本の内容(ストーリーや登場人物の心情など)についての感想を話すことで、一言一句の理解や、英文読解・英文解釈のような精読を求めてはおりません。読み進めるにあたり、翻訳版や解説書などの力を借りて頂いても結構です。