午前中の読書会『進化とは何か ドーキンス博士の特別講義』に参加しました。

著者のリチャード・ドーキンス博士をわたしは知らなかったけど、聞けば好きで他の著書も何冊か読了しているという方も多くて、宗教や住んでる地域や環境など外的要因に左右されない、普遍的な進化の要因を科学的な観点から説明した本、というとすごく難しくこ聞こえるけど、とても有名なレクチャーということで英語版では動画もあるらしくて、読んでみると進化についてほとんど基礎知識もないわたしにとっても、比較的わかりやすくて納得です。

わたし自身のヨガ体験の中で、一般的に見たら退化だと見えるようなことに対して進化を感じて感動したことがあって、そのずっと覚えている印象的なできごとを読みながら思い出したりもしてました。

宗教や信仰、神秘体験等をきっぱりと否定している著者だけど、わたし自身の印象では科学の本、という感じはしなくて、著者の科学に対する一種の信仰、美学みたいなものを感じて、書かれている内容よりわたし自身はそこに科学の美しさみたいなものを感じました(読書会中に「科学の何が美しいと感じるか」という話題になり、わたしが何かを美しいと感じるときはそのものが実際に美しいとか醜いとかどうこうより、自分がそれを美しいと信じきっているだけにすぎないと思ったから)。
でも進化自体には、「環境に対応する」という目的や効率性みたいなものを感じてしまってあまり美しさを感じなかったかな、と思います(特に人間の進化にはすこし厚かましさを感じるくらい)。
 
前回の午前中の読書会の課題本『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』では、科学よりも身体性が重視されるような記述が多くて、特に今は身体性ばかりが変に重視される気がしてうーんと思ったおぼえがあるけど、今回は科学という振り幅!
1冊の本の中で伝えたいことは少ない方が伝わりやすいと思うので仕方がないかもしれないけど、わたし自身は極端な感じや言い切る感じは何となく落ち着かない気がします。



『虹の解体』を書いた目的の一つは、科学的な真実というものは美しいものであるということを言いたかったから。科学は、役に立つから教えるというより、美しいから、感動するから教えるというふうであってほしい。


今回関わってくださったみなさま、ありがとうございました😊