春の訪れを感じる3月の名古屋オフラインは、1月に引き続き文芸評論家の渡辺祐真さんをゲストに招き開催しました。場所は前回と同様に名古屋市藤が丘にあるジャズ喫茶『靑猫』。遠方から参加された方も複数名みえました。参加者の方には任意で短歌を作成してもらいました。テーマは『新』。指を折りながら何度も推敲を重ねる参加者の姿が印象に残りました。
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    読書会の前にスケザネさんのレクチャーがありました。『新古今和歌集』の二大歌人である藤原定家と西行を中心に話が進められます。定家と西行は対照的な作風で、定家は技巧を凝らした作風であるのに対し、西行はストレートに言葉をぶつけてくるという話は、なるほど納得しました。また、西行はどうしようもない人で、様々な伝説が各地に残されているそうです。ちょっとここでは書きづらいエピソードも含め、いくつか西行にまつわる興味深いお話を紹介されていました。さらに、定家と西行の和歌を4首ずつ紹介していただき、それぞれ参加者全員で声に出して詠みました。声に出すと文字を目で追うのとは、歌がまたちがった印象になり、新たな発見があります。
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    スケザネさんのレクチャー終了後、読書会スタートです。スケザネさんは各テーブルを回り、参加者の質問に答えてくれました。
    また、各テーブルでは以下のような話題で盛り上がっていました。
・『新古今和歌集』の方が『古今和歌集』より読みやすく、風景より内面重視になった。
・本歌取りなど技巧が発達した新古今和歌集と、見たものを素直に詠む古今和歌集で、それぞれ好みが分かれた。
・本歌取りは現代でいうリミックス・ミーム文化のようで興味深かった。
・男が女の気持ちになって詠んだ歌はあるが、逆は無い。
・今回の課題本作者の収録歌に対する解説が絶賛ばかりで、あまり記憶に残らなかった。
・現代人よりも感覚が研ぎ澄まされているのを随所で感じた。スマートフォン中心の現代人は自然を感じる機会が減っていることで、その機会が失われているのではないか。
・歌が上手くないと評価されない時代に生まれなくてよかった。
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    今回のベストドレッサーのテーマは『花』。女性は花柄の服など着られる方は多いのですが、男性はなかなか花柄もしくは花=さくら色の服など持っていないみたいで、私も含めて近所の花を摘んで持ってきた方も見えました。そして今回のベストドレッサー賞は以下の4名。スケザネさんから賞品が手渡されました。
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    読書会の最後は恒例の靑猫マスター選曲の1曲。今回は加古隆『いにしえの響き』というアルバムから『秋を告げる使者』という曲でした。加古隆は耳にされた方も多いと思われますが、NHK『映像の世紀』のテーマ曲を作曲した人です。パウル・クレーの絵を題材にした曲ということで、繊細なタッチの静かなピアノソロでしたが、ひとつひとつの音に深い力を感じる曲でした。興味がある方はぜひ聴いてみてください。
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    読書会終了後、藤が丘駅近くの懇親会会場へ移動。懇親会会場はネパール料理のお店で半立食形式で行いました。スケザネさんも途中まで参加していただき、参加者の方といろいろな話で盛り上がっていました。
IMG_1509.jpeg 183.04 KB    ネパール料理ということでカレー風味の料理ばかりかなと思ったのですが、そうではなくバリエーションに富んだ料理が提供されました。その中でも下の写真の『モモ』という蒸し餃子は、日本の餃子とはひと味違う、もちもちした皮で少しスパイシーな風味が美味しかったです。    IMG_0175.jpg 1.28 MB 
最後はもちろんカレー    写真は無いですがナンがとても美味でした。
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    次回の名古屋オフラインは、毎年恒例の柴田元幸さんをゲストに迎えての読書会&翻訳教室です。現在、多くの参加申し込みがありますが、まだまだ参加可能です。皆様、ぜひ奮ってご参加ください。また、柴田さん指定の課題文を事前に翻訳していただき(希望者のみ)、イベント当日、柴田さんに実況添削していただきます。詳細は下記URLをご確認ください。https://nekomachi-club.com/events/a99909c18644

文責:ひらお
写真:名古屋オフラインサポーター