プロのジャズミュージシャンになることを夢見ている音楽教師のジョーは、運悪くマンホールに落ちてしまいます。その迷い込んだソウル(魂)たちの世界で、生まれることを何百年も拒否しているこじらせソウル22番と出会います。人生には夢や目的が必要?生きる意味とは?

柳樂さんに感想をお伺いしました。
ニューヨークのディテールがよく作りこまれていた。人通りの少ない場所にあるジャズクラブ、店内の様子はジャズマニアから見ても納得できた。
ピアノ演奏シーンはジャズピアニストのジョン・バティステによるもので、本人の動きを取り入れて再現していることにより違和感のない映像になっている。
ジョーはプロのジャズピアニストになることだけを考えていて、アーティストとしては視野が狭い。
「また明日同じことをするだけ」
これは深い言葉で、古いスタイルのジャズを演奏し続ける虚しさと捉えるか、何十年も続いてきた歴史の中に身を置く喜びと捉えるかで変わってくる。トロンボーンを練習する女の子のシーンは、口では辞めると言いつつ、本当は演奏したくて聞いてほしくて仕方ない、その姿がとても美しかった。
柳樂さんによると、唯一このトロンボーンの演奏のみクレジットがないのだそうです。
・映像と音楽が素晴らしく映画館で見たかった。
・もっとジャズを知りたく(聞きたく)なった。
・現実では夢を叶えられない人の方が多い。床屋のデズのように、本人が望んだ生き方ではなくても結果的にそれが天職になったということもある。
・ジャズは黒人だけのもの?→実際には多様な人種により演奏されている。ドロシアのバンドにもアジア人女性奏者がいた。(柳樂さん)
・22番がジョーの体に入って地上で色々な体験をし、感動できたのはジョーの体だったからなのか、それとも22番自身の魂で感じたことか。
・生きて経験を積んだ肉体があって感じられるものもある。肉体だけでも魂だけでもだめで、お互いが補完しあっている。
・大学、就職時など過去の自分と22番を重ねた。
・今までのディズニーの流れと違って恋愛ネタがなかった。
・人格は持って生まれたものか環境によるものが大きいのか。
ご参加くださった皆さん、どうもありがとうございました。
文:シネマテーブルサポーター とむまつ