スペイン、個人的にいつか行ってみたい国です。文化、芸術、歴史などとても面白そうです。今回も読書会に参加できて、ガウディの話ができてとても面白かったです!

【読書会記録】2022/6/14 開催

■印象的だったこと
・サグラダ・ファミリアが長期間にわたって建設が続けられていることの謎にふれて、なるほどと思った
・匿名での大きな寄付の話、作為も感じる。献金で作られていることを重視したいからという大人の事情?
・この聖堂が「贖罪」の聖堂ということを知った。

■現地の印象
ー実際にバルセロナに行ってサグラダ・ファミリアを見た方もいらっしゃいました。(いいなー!)
・スペイン、電車が大幅に遅れても着けばOKということがあった。時間の感覚が違うかも。
・サグラダファミリア見た印象「なんだこれは!」美しさを感じないが、強いモチーフがあるのだろうと思った。
・教会ではない、という印象。塑像が建物の外壁に。人間の創造したものがぬり込められている。これ自体が美術作品のよう。

■ガウディの人となりは?
・断食の話が印象に残った。本当の理由はなんだったのか。
・この本の書き方だと淡々としているが、ガウディ本人の心の葛藤ももっとあっただろう。

■聖家族を祀る聖堂ということについて
ー聖書読書会と関連した感想もありました。
・新約聖書を読むと、ヨセフは素敵な人。妊娠しているマリアを妻に受け入れる。ヨセフを称えるコンセプトが嬉しい。
・なぜヨセフを?→世界が不安定になるとヨセフへの信心が盛り上がるらしい。神の子を信じる、受け入れる広さが魅力なのでは。
・ガウディ自身は生涯独身で、家族の多くは早逝している。父と病弱な姪という少し不思議な3人家族だった。そんなガウディが「聖家族」教会を作っていることについて、感慨深い。
・ヨセフは大工である、ということも、どこかガウディとの結びつきを感じ、面白い。

■ガウディとカタルーニャにとっての聖堂とは?
・サグラダ・ファミリアは、完成や目的、役に立つといった「建築物」ではなく、作り続けることじたいに意味を持たせるプロセスとしての「アート」なのだろう。
・ガウディは、そのコンセプトの「神輿」として聖人化されていっているのでは。
・宮大工やイスラムの職人も尊敬される。宗教建築に携わる人は世界的にそうした傾向。

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【追記】
呟きにも書いたのですが、以前読んで面白く、今回の参加のきっかけにもなった本はこちら。
今回の課題本よりは時系列的な伝記といった側面が強く、ガウディ本人の友人や家族とのやりとりの記述もあり、伝記映画を見るような感覚です。


『ガウディの生涯―バルセロナに響く音 』北川 圭子(朝日文庫)
ミロ、ダリ、ピカソ、カザルスと並んでカタルーニャが生んだ20世紀を代表する建築家・ガウディ。あたかも音楽を奏でるような異彩を放つ建築作品は、どのようにして生まれたのか。生涯独身を通した彼の、苦渋に満ちた足跡を辿りながら芸術家・ガウディの精神の深奥に迫った、書き下ろし伝記。

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なにげに30年前の出版でした。おそらく新刊ではもう売っていないかも?古本か図書館かな。。
もしご興味がありましたらぜひ読んでみてください〜