動きの遅い迷走台風も当日には熱帯低気圧に変わり、無事9月のオフライン名古屋定例会を開催することができました。会場は名古屋駅すぐのウィンクあいち。課題本は『本心』『カッコいいとは何か』どちらも平野啓一郎さんの著作です。
シャイなサポーターが受付中。
(一見コワモテだけど…優しいヤツなんです)
この日は読書会の前の時間に「初めて参加される方のための読書会入門」を開催しました。
初めての方がお一人だけでしたが、主宰のタツヤさんといろいろ話をするうちに「緊張が解けました!」とのこと。
司会は、今年の5月から参加し始めたニューフェイスのサポーター。浴衣姿も素敵でしたが初司会も落ち着いています。
まずは主宰から選書の理由などを聞き、
さぁ、読書会のはじまりです。
私は『本心』で参加しました。2040年、近未来の東京。主人公の朔也は事故で亡くなった母のVF(バーチャルフィギュア)を作り、生前「自由死」を望んでいた母の<本心>を探ります。格差社会、親子(母と息子)、母の選択、バーチャルな世界と現実、外国人労働者、たくさんのテーマが詰まっている作品です。
・VFが不要になったらどうなるんだろう?(『クララとおひさま』を思い出した、の声も)
・あちら側(富裕層)へ行った三好さんは幸せになっただろうか?(またこちら側へ帰って来るのかも)
・朔也の「本心」は、それでいいの?
・「自由死」が選べるのはいいな。オランダでは安楽死が認められている。
・死の一瞬前には何がしたいだろう
・平野さんの「分人主義」、書中の「最愛の人の他者性」について
などなど話題は尽きず、とても充実した読書会でした。オンラインではリアルに会えない地域のみなさんと語れるなどいろいろ魅力がありますが、オフラインでは1つの作品にテーブルのみんなで向き合いながら、一人一人の感想を聞き、考え、共有する熱量や空気がダイレクトに感じられるのが好きです。隣のテーブルで盛り上がってるのは何の話題?と気にしながら、会場に読書会の楽しさが広がっていきます。
隣のテーブルではもう1冊の課題本『カッコいいとは何か』について、
・世の中「カッコいい」より「ダサい」と思うことの方が多いけど「ダサい」とは思われたくない
・『粋の構造』を連想した
・オタクが自分の好きなことを早口でまくし立ててる感じ
・各自の「カッコいい」に活かされてる経験は何か
・最後のまとめがとてもわかりやすい
など、あちらも盛り上がっていたようです。
この日のドレスコードは課題本の一冊からそのまんま「カッコいい」。
(発表が直前になりましたが、みなさん準備してくださって、ありがとうございます!)
ドレスコードは着るものでも小物でもOK。和柄でカッコいいブックカバー(左はB’Zのファンクラブオリジナルの布地で自作(!)だそうです)に1954年製のカメラ、など。カッコよさも個性が出ますね。
ベストドレッサーに選ばれたのはこの3人。和装強し。
この方のきもの知識はハンパない!
「今日は難しいドレスコードだったよね」の声の中、「すぐこれに決めました!」
というアフリカンプリントを上手に配色した着物にスニーカーを合わせて、めちゃめちゃカッコいい!(彼女もサポです)
台風の心配のある中、ご参加ありがとうございました!
懇親会は隣のビルの居酒屋さんで。
カンパーイ!
の発声を、すっごく楽しんでいただけたらしい初参加の方に無茶ぶりしたのは、われらがリーダー(笑)
そっちの課題本はどうだった?どんな話なの?と課題本の話のつづきから、近況の話題まで、時間いっぱい楽しみました。
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平野さんの本、面白かった方やもう少し知りたいって方はコチラもどうぞ。
平野啓一郎さんの「文学の森」と猫町倶楽部のコラボイベントがあります。
未発表の最新短編で読書会。
9月29日
https://nekomachi-club.com/events/24471a52efa4
※東京でオフラインも同時開催。
次回の名古屋オフライン読書会は10月6日(日)JAZZ茶房 靑猫で開催します。
リアル読書会が未体験なら、ぜひ一度、名古屋オフライン読書会にご参加ください。
課題本は…近日中に決まりますのでお楽しみに。
設営:名古屋オフラインサポーター(ひろし、ひろ、ハットリ、サトウ、とみぃ、okko)
撮影:ひろし、okko
文:okko
2024/09/05 13:16