楽しみにしていた小室敬幸さんの新シリーズ「マイルス・デイヴィス入門」がスタート! 

ジャズは録音よりライブでしょ! という考えではありますが、過去の名盤もいつかはしっかり聴かないとなぁと思っていたので、まさに求めていた企画でした!
しかも小室さんが講師なら間違いない。
ジャズはライブにそこそこの回数(50回超)行ったことがあるぐらいには好きですが、帝王マイルスにはなぜか近づきがたくちゃんと聴いたアルバムは2つだけという初心者なので、新しく知ることばかりでした。

『マイルス自伝』第1回は駆け出しの時期。分厚い本でしたが、軽妙な語り口ですいすい読めました。
有名なミュージシャンがどんどん出てくる。マイルスがどんな先輩たちの演奏を聴いてきたのか分かるのが面白い。
あと、裕福な家庭だったとか、けっこう努力家のようだとか知らないことばかりでした。

同じテーブルにニューヨークへ行ったことがあるという方がいらっしゃって、当時を想像しながら現地へ行きたくなりました。ポイントとなるライブハウスの距離感を行動して体感したい。
(あと、ついでにメトロポリタン歌劇場と美術館とMOMAとブロードウェイのミュージカルも)
コロナ禍になる前に無理してでも行っておけばよかったです。

小室さんのレクチャーはジャズ全体に関する内容でしたが、相変わらず分かりやすい!
これまでジャズのジャンルとその特徴がはっきりとは分かっていなかったですが、(「モダン・ジャズ」って括られても色々ありすぎ)、レクチャーで小室さんが提案した歴史区分で整理して流れを押さえた説明にすごく納得。
①プレ・スウィング、②スウィング、③ビバップ、④ポスト・バップ、⑤モードジャズとフリージャズ、⑥ポストモダン
そして、②④の「売れ線」のジャズばかり聴いていたことが分かったので、これから他の物も聴かないといけないと思った次第です。

あと、個人的にはチック・コリアのジャズ史における立ち位置を聞こうと思っていたのに資料で先回りされていたのがさすが小室さん。いやはや隙が無い。
「Light as a Feather」はキャッチーで売れ線な”ポストバップ”の系譜、一方「Hymn of the Seventh Galaxy」は自由性を求める”モードジャズとフリージャズ”の系譜、という整理にすごく納得していました。

レクチャーの密度が濃くて他にも色々お話されていたので、じっくり復習します。
第2回はマイルスのアルバムが続々と出てきそうで楽しみです。