先日二村組の企画に初参加させて頂きました。作品自体の面白さもありますが、進行のルールが話しやすいように構成されていたのが有難かったです。二村さん並びに運営サポの方々、ご一緒された皆様ありがとうございました!

    以後、感想や私的覚え書きなどを長々と書かせていただきます。。。


■全体の感想(ネタバレほとんど無し)
    AIが単なる処理装置ではなく「疑似人格を形成し、個人に寄り添う」機能を持った場合に起こる奇跡と、ある種の悲劇を描いた作品。公開当初の頃と、公開から歳月が経ち「AIがどんなものか?」という緩い共通認識が固まってきた現在では、観た印象がきっと大きく変わるのでしょうね。

    肉体を持たない相手との恋愛は成立しうるか?という問いに対して、グループ内やアフタートークで挙がった意見として「A.相手への信愛・恋愛感情」と「B.相手との子孫繁栄欲求(性欲?)」は別物であり、同時に成立する事もそうでない事もある…というのがあり、なるほどと唸らされました。

    A単体でも人は精神的に十分に満たされるのだけれど、Bと完全に/永遠に無縁でいられる者はそう多くないという点が人間にとっての悲劇であり、本来Bと無縁なものでありながら、人間を模そうと目指したがゆえにAの延長線上としてBを置こうとするけど、優秀さゆえにそれを超高速処理で諦めてしまう点がAIにとっての悲劇で、亀裂の起点だったのかな…と個人的に整理しています。

    AIと人がパートナーとして添い遂げようと望むなら、お互いが対等であろうとする努力は必要だったんじゃないかなあ…「パートナー関係は絶対に1対1でないといけないか?」という問いも軽く作品内にありましたが、私は「1対1であるべき」とも「多対多が自然」とも思ってない=正しい答えは本人たちの中にしか無いと思ってるので、それについても互いに逃げないで話し合うシーンが欲しかったですね!主題じゃなかったので突き詰めなかったんでしょうけど!

    彼らに沢山の悲しいことはありましたが、それでもきっと「人の肉体の終わり」の時にきっと素敵な時間が待っている…と私は思いたいですね。皆さんとの意見交換も含めて色々考えさせてくれる良い映画・良い夜でした。


■個人的な覚え書き

・信愛/恋愛感情と生理的な好感は別物である⇒ネットのアプリやSNSで良い感じでも
    リアルで会ったらひっくり返る…は「あるある」ですよ!
・上記のような状態で「自分が相手に幻滅されないか」という恐れも「あるある」!
・作中の哲学者は所謂ヒッピー思想を持っている点がある種の伏線。洋画でその国の
    有名人とされる名前が出てきたら要注意。またアメリカ映画には裏テーマとして
    差別を取り扱っている作品が多い。AI=かつての被差別人種の隠喩?
・(女性の視点として)妻同士が平等な一夫多妻システムは、より強く共感しあえる
    仲間が間近にいるという意味で理想の形かもしれない?
・パートナーに対し「この人しかいない!」と確信している二人より、温度が低くとも
    「今この人が隣に居るのはそれなりに意味があるのでは?」とゆるく捉えている
    二人のほうが長続きしているというモデルケースあり
・恋愛関係に限らず、人と人との関わりで、強く心を動かし「お守り」「ともし火」に
    なってくれるような言葉・出来事があれば、人は次に向かって歩いてゆける
    ⇒herと一緒に「ボクたちはみんな大人になれなかった」も観てみると良さそう

※発言主様の意図と解釈違いがありましたら失礼しました※